【台風19号】北陸新幹線、10月25日から全線運転再開

10月25日から東京-金沢間の直通運転再開

きょう10月18日、JR東日本からプレスリリースが出ました。

北陸新幹線(東京~金沢間)の直通運転再開見込みについて

-2019/10/18付 JR東日本プレスリリース(pdf)

プレスリリースの内容をまとめると、

・10月25日から北陸新幹線東京-金沢間の直通運転を再開

・運転本数は、東京-金沢間:通常ダイヤの約9割、北陸新幹線全体:通常ダイヤの約8割

・具体的なダイヤは10月23日に追って発表

・直通運転再開後も逐次列車本数を増加予定

 

当初は全線運転再開まで少なくても1〜2週間といわれていました。計画運休によって運転を見合わせたのが12日午後なので、それから13日かけての再開となります。

結構驚いたのが、再開後の運転本数です。水没した編成が北陸新幹線用車両全体の1/3にも及ぶので、当初は通常ダイヤの5〜6割とされていました。それが、金沢直通9割・長野折り返し含めて8割というのは、かなり頑張っています。ただ、その分予備の車両が不足するはずなので、車両の不具合なのでいつもなら予備の編成を充てるところ、運休になってしまうケースも出てくるでしょう。

全線運転再開後も逐次列車本数が増えるーというのは、おそらく、上越新幹線用に新造されるE7系が今後北陸新幹線に投入されることを意味しています。既に「とき」などで運用されているE7系も北陸新幹線へ回し、E2系やE4系での運転になると思われるので、北陸新幹線の全線運転再開と同時に、上越新幹線についてもダイヤの修正が行われる可能性があります。

JR西日本も、JR東日本に合わせる形でプレスリリースを発表。

北陸新幹線(東京~金沢駅間)の直通運転再開見込みについて

-2019/10/18付 JR西日本プレスリリース

東京-北陸間の迂回ルートとして利用の多い特急「しらさぎ」について、一部列車の増結(6両→9両)を当面の間続けるとしています。

 

▼JR東日本の列車運行情報ページ https://traininfo.jreast.co.jp/train_info/service.aspx

▼JR西日本の列車運行情報ページ http://trafficinfo.westjr.co.jp/list.html

車両センターの浸水対策に関するニュース

長野新幹線車両センターの浸水については、地元の信濃毎日新聞にこのような記事が出ていました。

対策実らず新幹線浸水 車両センター過去にも氾濫の地 機構「必要な設計をした」

-2019/10/17付 信濃毎日新聞

長野新幹線車両センターは1997年の高崎-長野間開業に合わせて建設されました。当時からこの場所は水害に見舞われていることが知られていて、建設に当たっては1982年に長野県が作成した浸水被害実績図を参考に、過去最も深い浸水よりも90cm高くなるように盛り土を行ったとしています。

一方、長野市が現在公開している防災マップによると、センター一帯は「千曲川流域で100年に一度の大雨が降った場合、最大5m以上の浸水が見込まれる」とされています。今回の浸水は推定で約4.3m、降水量も「100年に一度」の前提に近く、不幸にも防災マップの情報の正しさが示された格好です。

▼長野市防災マップ https://www.city.nagano.nagano.jp/soshiki/kikibousai/2556.html

防災マップについては、NHKのニュースでも触れられています。

新幹線の車両基地 4割近くが浸水想定エリアに

-2019/10/17付 NHK NEWS WEB

これによると、長野市の防災マップ(ハザードマップ)が作成されたのは2007年で、センター完成よりはあとになります。一旦建設した設備をかさ上げしたり、浸水の心配のない場所に移転したりということは実際にはかなり難しく、こういった場合に鉄道会社がどういう対応をとればよいのか、今後各地で議論になるでしょう。

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