【青函トンネル】全区間で携帯電話が利用可能に!

9月5日から、北海道新幹線のうち青函トンネル内の全区間で、携帯電話が利用可能になります。

きょう、JR北海道と総務省からプレスリリースが出ました。

青函トンネル内における携帯電話サービスの開始(拡大)について

-JR北海道2019/08/29付プレスリリース(pdf)

青函トンネル全区間で携帯電話が利用可能に

-総務省東北総合通信局2019/08/29付プレスリリース

青函トンネルについては、今年4月17日から、かつてトンネル内の見学専用駅(「竜飛海底駅」と「吉岡海底駅」)だった竜飛定点と吉岡定点の間の海底区間について、先行して携帯電話の電波が届くようになっていました。それに続き、本州側・北海道側の両入口と定点間でも工事が完了。晴れて全区間が携帯圏内となります。

以前から青函トンネルについては、「携帯電話が全く使えない」と言われていました。もっとも、2016年3月の新幹線開業時に通過した時は、竜飛定点と吉岡定点付近を通過する際ほんの一瞬ですが携帯電話の電波が届いていました(少なくてもドコモは。おそらく非常時に携帯電話が使えるように整備していたと思われます)。定点通過は窓の外の様子で分かるので、そこを狙って「駅メモ」のチェックインをしたことがあります。

なお、青函トンネル内は工事が完了しても、新青森-新函館北斗間のほかのトンネルではまだ工事が終わっていないので、新函館北斗までの全線で携帯電話が使えるようになるのはまだ先のようです。

トンネル内で携帯電話が使えるようになる仕組みは

新幹線トンネル内で携帯電話が使えるようにする工事は、実は国の補助金が出ている事業です。

「電波遮へい対策事業」という名前で、総務省のホームページによると、事業対象は鉄道トンネルに限らず、道路トンネルや医療施設も含まれています。

鉄道トンネルの場合、トンネル内に光ファイバーケーブルを引き込んで、一定間隔で設けたアンテナを通じて通信を行う方式です。

国の補助金が出るということは、具体的にどのトンネルを工事するかは国の予算に縛られます。路線まるごと一気に工事が完成するのではなく、細かい区間に区切って少しずつ工事が進んでいるのはそういう理由です。

新幹線各路線の整備状況

今回のようなニュースを聞くと、気になるのは各新幹線のトンネル内で携帯電話が使える区間はどこかということです。

2019年8月現在で調べたところ、以下の通りでした。

東海道新幹線

全線で利用可能

山陽新幹線

全線で利用可能

九州新幹線

博多-新水俣:利用可能(※新八代-新水俣間の一部トンネルは2019年7月16日から利用可能)

新水俣-鹿児島中央:利用不可(工事中、2020年完了予定)

東北新幹線

東京-七戸十和田駅手前:利用可能

七戸十和田駅手前-新青森駅手前:利用不可(工事中、2019年度完了予定)

新青森駅手前-新青森:利用不可(補助金交付決定済み)

北海道新幹線

新青森-青函トンネル本州側入口:利用不可(補助金交付決定済み)

青函トンネル内:2019年9月5日から全区間で利用可能

青函トンネル北海道側入口-新函館北斗:利用不可(補助金交付決定済み)

上越新幹線

大宮-越後湯沢:利用可能

越後湯沢-長岡:利用不可(補助金交付決定済み、一部トンネルは工事中で2019年度完了予定)

長岡-新潟:利用可能(トンネルなし)

北陸新幹線

高崎-飯山:利用可能

飯山-糸魚川駅手前:利用不可(工事中)

糸魚川駅手前-金沢:利用可能

山形新幹線

福島-庭坂:利用可能(トンネルなし)

庭坂-板谷:利用不可(工事中、2020年までに完了予定)

板谷-峠:利用可能

峠-大沢:利用不可(工事中、2020年までに完了予定)

大沢-大石田:利用可能

大石田-新庄:利用不可(工事中、2020年までに完了予定)

秋田新幹線

盛岡-赤渕:利用可能

赤渕-田沢湖:利用不可(補助金交付決定済み)

田沢湖-秋田:利用可能

【参考 NTTドコモプレスリリース 2019/03/25付 2019/06/26付

【参考 総務省北陸総合通信局「北陸新幹線トンネルの携帯電話不感地帯の解消に向けた取り組み」

【参考 総務省東北総合通信局プレスリリース 2019/02/28付2019/04/01付2019/08/21付

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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