【北陸新幹線】ネット限定で、通常料金の30%割引に
10月の台風19号水害により、現在も本数減の暫定ダイヤで運転されている北陸新幹線。
11月6日、JR東日本とJR西日本は、通常運賃・料金の3割引で北陸新幹線の主要区間を利用できる格安なきっぷを、期間限定で発売すると発表しました。
北陸新幹線「かがやき」「はくたか」にえきねっと会員限定のおトクなきっぷ「お先にトクだ値(乗車券つき)」(30%割引)を設定します!(pdf)
-2019/11/06付 JR東日本プレスリリース
-2019/11/06付 JR西日本プレスリリース
(2015/03/15@JR金沢駅)
割引きっぷの概要
まずは、どれだけ安くなっているか、通常運賃・料金(普通車指定席大人)との比較をしてみましょう。
(1)東京(都区内)-金沢間
通常期 | 繁忙期 | 閑散期 | |
通常運賃・料金 | 14,380円 | 14,580円 | 14,180円 |
「お先にトクだ値」(30%割引)/「WEB早特14」 | 10,060円 | 10,200円 | 9,920円 |
割引額 | ▲4,320円 | ▲4,380円 | ▲4,260円 |
(2)東京(都区内)-富山間
通常期 | 繁忙期 | 閑散期 | |
通常運賃・料金 | 12,960円 | 13,160円 | 12,760円 |
「お先にトクだ値」(30%割引)/「WEB早特14」 | 9,070円 | 9,210円 | 8,930円 |
割引額 | ▲3,890円 | ▲3,950円 | ▲3,830円 |
この通り、軒並み通常運賃・料金から大幅に割り引かれています。割引率は、いずれも30%。
このきっぷはインターネット予約サービス限定での発売で、JR東日本ならば「えきねっと」、JR西日本ならば「e5489」(J-WESTネット会員)の会員登録が必要です(登録無料)。
あとは条件面でほぼ両社とも共通で、主なものをまとめると
■「えきねっと」では「お先にトクだ値」(30%割引)、「e5489」では「WEB早特14」のサービスメニューで提供
■利用期間は2019年12月17日〜25日と、2020年1月6日〜15日。このうち「繁忙期」は12月25日と1月6日〜10日、「閑散期」は12月17日〜19日 ■購入可能期間は、乗車日の14日前まで(厳密には、JR東日本=13日前の1:40まで、JR西日本=14日前の23:30まで) ■「かがやき」「はくたか」ともに普通車指定席を席数限定で提供 ■発売区間は、(1)《東京〜大宮間》-《飯山〜金沢間》の各駅間相互、(2)長野-《糸魚川〜金沢間》の各駅間相互 |
となっています。詳細は、各サービスの案内ページを参照してください。
首都圏から北陸地方への旅行で使えるフリーきっぷ
首都圏から新幹線で富山や金沢へ行ったあと、在来線を使って近隣各地へ足を伸ばしたいというニーズは多いと思います。
新幹線開業に伴う在来線の経営分離によって、「北陸フリー乗車券」の発売は残念ながら終了してしまいましたが、その代わりとなるフリーきっぷが発売されています。
(1)JR東日本-「北陸周遊乗車券」
「えきねっとトクだ値」または「モバイルSuica特急券」の利用客限定で、北陸地方のJR在来線・第3セクター線が2日間乗り放題というフリーきっぷです。発売価格は大人2,540円/子ども1,010円で、特急券を買えばフリー区間内で特急列車も利用可能(新幹線はフリー区間外の扱いで乗車不可)。
これを買うには、糸魚川〜金沢間の新幹線駅のみどりの窓口で、「えきねっとトクだ値」ならば「購入完了画面」のプリントアウトまたはそれに準じるもの、「モバイルSuica特急券」ならばスマートフォン・携帯電話の「利用履歴画面」を提示することが必要です。
購入できる日は、北陸新幹線乗車日の当日または翌日となっています。例えば3連休で北陸旅行をする場合、1日目は新幹線駅のまわりで観光し、2日目の朝に駅で「北陸周遊乗車券」を買って3日目まで使うといったこともできます。
▼「北陸周遊乗車券」発売のお知らせ – JR東日本(pdf)
(2)JR西日本-「北陸おでかけパス」
こちらも、北陸地方のJR在来線・第3セクター線が乗り放題。フリー区間の設定は「北陸周遊乗車券」と同一で、発売価格も大人2,540円/子ども1,010円と同一。フリー区間までの移動手段は自由なので、北陸新幹線以外のルートで現地入りする場合にも使えます。
ただし、こちらは有効期間が「土曜・日曜・祝日の1日間」と限定されています。また、購入できる日は「利用日の1カ月前から3日前まで」となっていて、利用当日の購入はできません。窓口で購入する場合はフリー区間かその周辺の駅へ行かなければならないので、この条件だと遠方からの旅行で使うという用途には向きません。
そんな不便さを解消すべく、「e5489」で利用日3日前までに予約すれば、利用日当日に現地の駅窓口で購入できるという取り扱いを行っています。
(3)JR東日本「大人の休日倶楽部」限定-「北陸フリーきっぷ」
首都圏からの北陸新幹線往復(普通車指定席)と、北陸地方のフリー区間乗り放題のきっぷがセット。フリー区間の取り扱いは「北陸周遊乗車券」と異なり、特急列車の自由席は特急料金不要。北陸新幹線の黒部宇奈月温泉-金沢間もフリー区間に含まれていて、この区間も自由席なら新幹線特急券を買わずに乗車できます。
有効期間は4日間で、発売価格は東京都区内発22,410円、川口・戸田公園〜大宮発で21,390円。東京-金沢間を新幹線普通車指定席で往復すると通常期で28,760円だから、まさに破格の価格設定です。
いいことづくめのきっぷですが、最大のネックは「大人の休日倶楽部」会員限定であること。会員になるには、まず「50歳以上であること」が条件なので、40代以下の人は使えません。
|