【乗り鉄】開業直前の羽沢横浜国大駅へ行ってみた

2019年11月30日、JRと相模鉄道とを結ぶ新線「相鉄・JR直通線」が開業し、同時に両社の境界駅「羽沢横浜国大駅」が誕生します。

開業当日には初乗りする予定ですが、下見を兼ねて11月17日に現地の状況を見てきました。

開業直前の羽沢横浜国大駅

まだ開業していないので、電車では駅へ行けません。最寄りのバス停まで、バスで行くことになります。

駅のすぐ前、環状2号にあるのが神奈中バスの「羽沢貨物駅」バス停です。新横浜駅前-保土ヶ谷駅西口の「121系統」が通ります(バス停に一緒に載っている「131系統」は平日深夜に1本だけ運行)。毎時1〜2本程度の運行なので、事前に時刻を調べてから利用するのがおすすめです。

▼神奈川中央交通 時刻表・運賃案内

(PC)http://www.kanachu.co.jp/dia/index.html

(携帯)http://www.kanachu.co.jp/sp/

羽沢貨物駅バス停までのおよその所要時間は、新横浜駅前=15分、上星川バス停(上星川駅から徒歩2分)=7分、保土ヶ谷駅西口=24分です。

 

開業間近とあって、駅施設はほぼできあがり、あとは駅前の整備を残すだけのようです。

「羽沢横浜国大駅」の文字とともに駅舎の壁面に掲げられているのは、相模鉄道のロゴです。この駅はJR東日本と相模鉄道の共同利用駅ですが、駅の管理は相模鉄道が行うこととなっています。

駅の入口には、共同利用駅らしく両社のロゴが揃い踏み。

JR東日本と大手民鉄の列車が直接相互乗り入れするのは、優等列車ならばJR東日本-東武鉄道(栗橋駅で「(スペーシア)日光・きぬがわ」が駅構内の連絡線を介して直通)の例がありますが、両社共同利用の境界駅を経由して通勤型の電車が多数直通するのは初めてのことになります。

駅舎はガラス張りなので、中の様子を覗いて見ると、既に電光案内は稼働中。

真っ昼間から「本日の電車は全て終了しました」とスクロールしているのはご愛嬌(笑)。

2番線のJR直通線方面は、「武蔵小杉 渋谷 新宿 川越方面」と表示されています。両社から発表されているダイヤ概要では、直通電車の大多数は新宿で折り返しますが、朝夕のラッシュ時を中心に、一部の電車は最長で川越駅まで直通します。

このブログは一応新幹線に関するネタを扱うので、半ば無理矢理に新幹線へ話を結びつけると、相模鉄道の電車が西大井―武蔵小杉間の新幹線並走区間にも乗り入れてくるので、うまく時間が合えば、新幹線の車内から走行シーンが見られる可能性があります。

逆の見方をすれば、JR線に乗り入れた相模鉄道の電車の中から並走する新幹線列車が見られるチャンスも、今後生まれるわけです。開業後、ちょっとした名物となるかもしれません。

 

駅の中の様子に戻ると、レンガ調の壁面に、路線図と時刻表が貼ってありました。

相鉄・JR直通線方面、海老名方面ともに、朝ラッシュ時は毎時4本、日中は毎時2本の運転であることが分かります。

今回の開業は、相模鉄道の「都心直通プロジェクト」全体の中ではまだ第1段階で、今後は2022年度下期に東急電鉄との直通線(羽沢横浜国大-新横浜-日吉)が開業する予定で工事が進められています。JR線側は武蔵小杉駅から先の区間のダイヤが過密なので増発は難しく、この駅の発着本数が増えてくるとすれば、東急電鉄との直通開始後だと思われます。

路線図のところを拡大してみましょう。

緑色のラインでJR線が書き込まれています。

羽沢横浜国大駅は相模鉄道の駅番号では「SO51」が付けられていますが、JR東日本では特に駅番号を振っていないようです。路線図上でも、JR側各駅の駅番号は載せられていません。

相模鉄道の「都心直通プロジェクト」は壮大かつ複雑

先ほど触れたように、相模鉄道の「都心直通プロジェクト」は今回の開業で終わりではなく、このあとに第2弾が控えています。2022年度下期に開業予定なのが、相鉄・東急直通線です。

▼相鉄グループ「都心とつながる(都心直通プロジェクト)」

https://www.sotetsu.co.jp/future/into_tokyo/

▼都市鉄道利便増進事業「神奈川東部方面線」

http://www.chokutsusen.jp/

その名の通り、今度は東急線と相鉄線とが直接繋がります。具体的には、東急東横線・目黒線の日吉駅から新横浜駅前の地下(「新横浜」駅を設置予定)を経由し、今回開業する羽沢横浜国大駅までの路線です。既に各地で工事は進んでいて、日吉駅の南側では直通線用の地下区間へのアプローチ線が姿を見せており、羽沢横浜国大駅側でも相鉄・東急直通線用のトンネル入口は完成しています。

こちらが完成すると、相模鉄道にはJR東日本に加えて東急電鉄の車両も乗り入れてきます。そればかりか、日吉駅から先は東急目黒線との直通が有力視されているので、東急目黒線のさらに先、都営三田線や東京メトロ南北線、埼玉高速鉄道の電車も相互乗り入れでやって来る可能性があります。

車両のバラエティも非常に楽しみですが、相鉄・東急直通線が新横浜駅を通ることで、関係各線と東海道新幹線とのアクセスが飛躍的に向上するのも目玉の一つです。これまでJR横浜線や横浜市営地下鉄ブルーラインを使っていた新幹線利用客が相鉄・東急直通線へ移ることで、新横浜駅だけでなく周辺各路線・各駅の人の動きも大きく左右されるかもしれません。

武蔵小杉-羽沢横浜国大間は「新線開業」か?乗り鉄の苦悩

最後に、鉄道趣味的な観点からの話を。

鉄道全線に乗車するという「乗り鉄」からみると、今回の開業は非常に悩ましいものがあります。

「相鉄・JR直通線」のうち、相模鉄道側の西谷-羽沢横浜国大間は純然たる新線です。よって、相模鉄道を乗車対象にしている場合は、当然に乗車対象となります。

一方、JR側の武蔵小杉-羽沢横浜国大間は一筋縄ではいかない事情があります。

相鉄・JR直通線のうちJR側の区間は、JR東日本がまったく何もない場所に新たに線路を敷いたという区間ではありません。いずれも国鉄時代に貨物線として開業した区間です。

現在、途中に西大井・武蔵小杉・新川崎の駅ができてすっかり旅客化されている品川・大崎-鶴見(鶴見駅にはホームはないので通過)間も、1980年に横須賀線が東海道本線の中距離電車(湘南電車)と線路分離するまでは貨物専用線でした。

相鉄・JR直通線の列車は、大崎-武蔵小杉間は横須賀線・湘南新宿ラインと同じ線路を走り、武蔵小杉-新川崎間で羽沢貨物線経由の貨物線に転線(新川崎駅は通過)、鶴見からも貨物線を走り続けて羽沢横浜国大駅へ至ります。

これら一連の線路は、すべてJR東日本が保有していて、JR貨物が貨物列車を走らせる場合はJR東日本から線路を借りている形になります。

羽沢横浜国大駅は、これも従来から貨物駅として営業している羽沢貨物駅に隣接していて、いわば「貨物駅のわきに旅客駅を作った」扱いです。

「貨物線だから旅客列車が走るのは今回が初めてでは?」と思うかもしれません。しかし、実は現在も羽沢貨物駅を経由する旅客列車が運転されています。

「湘南ライナー」など通勤ライナー系の列車を時刻表で見ると、横浜駅が「通過」を示す「レ」ではなく、「他の路線を経由」を示す「||」になっているものがあります。これらの列車は、東戸塚-鶴見間で横須賀線の線路ではなく羽沢貨物駅経由の貨物線を通っています。いずれも平日のみ運転の列車ですが、これをもって「JR線の乗車対象」とするというルール設定であれば、武蔵小杉-羽沢横浜国大間は新線開業ではないことになります。

わたしがJR線全線乗車を目指した時のルールは「貨物線であっても定期旅客列車が運転されていれば乗車対象」だったので、わざわざ平日早朝に早起きしてわざわざ藤沢駅へ行き、ライナー券を買って「湘南ライナー」に乗った経験があります。

このルールなら、改めて相鉄・JR連絡線に乗らなくても「JR全線乗車」のタイトルは失うことはありません。もっとも、「湘南ライナー」とは違って昼間に追加料金無料で乗車できる列車が走り始めるということもあり、開業当日は乗りに行く予定です。

 

11月30日からしばらくは、こういった「乗り鉄」に「撮り鉄」、「録り鉄」なども加わって沿線はかなりの賑わいになりそうです。くれぐれも、列車の安全運行を妨げない範囲で、歴史的な瞬間を体験しましょう。

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