【JR西日本】「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」が発売

このトクトクきっぷ、毎年の恒例ですが…

「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」発売

-2019/11/22付 JR西日本プレスリリース

元日限定で、JR西日本全線(新幹線を含む)、智頭急行線、JR西日本宮島フェリーが乗り放題というフリーきっぷ、今回も発売されることになりました。

(宮島口-宮島間のJR西日本航路も利用可能。2013/11/02@宮島)

きっぷの概要

価格は、普通車用が大人16,000円/こども3,000円、グリーン車用が大人18,000円/こども5,000円。

普通車用は普通車指定席、グリーン車用はグリーン車指定席または普通車指定席が6回まで利用可能。

発売はJR西日本インターネット予約サービス「e5489」限定で、発売期間は12月11日5時30分〜30日23時30分の間。利用当日(元日)の発売はありません。ただし、予約購入したきっぷは利用当日(元日)まで引き取りができます。

引き取りができるのは、「5489サービス」表示のあるJR西日本の駅の「みどりの券売機」「みどりの受取機」「みどりの窓口」です。

乗車できる路線、できない路線

乗車できる路線

・JR西日本の鉄道全線(新幹線、在来線両方)

・智頭急行線

・JR西日本宮島フェリー

新幹線でいえば、北陸新幹線は上越妙高-金沢間のみ乗車可能。山陽新幹線は新大阪-博多間の全線で使えますが、「みずほ」「さくら」で九州新幹線へ乗り通したり、「のぞみ」「ひかり」で東海道新幹線へ乗り通したりすることはできません。

第3セクター線は、智頭急行線が全線で利用可能。ほかの会社線はエリア外ですが、例外として

・IRいしかわ鉄道線(金沢-津幡間)、あいの風とやま鉄道線(富山-高岡間)はJR西日本線へ通過利用する場合に限り乗車可能

というルールが設けられています。

これは、JR西日本線のうち七尾線と城端線・氷見線が在来線の中で離れ小島になっていることへの特例措置で、「青春18きっぷ」にも同様の特例があります。

具体的に適用が多そうなのは、特急「能登かがり火」や「サンダーバード」に乗って金沢-七尾線内各駅を移動する場合です。これらの特急はいずれも金沢-津幡間の駅には停車しないので、特例の適用対象となります。

なお、同じIRいしかわ鉄道線・あいの風とやま鉄道線でも、津幡-倶利伽羅-高岡間は特例の対象外であることに注意が必要です。つまり、金沢-富山間を在来線で移動する場合にこのきっぷは使えません。

乗車できない路線

・JR西日本以外のJR線

・智頭急行線以外の第3セクター線、私鉄(※IRいしかわ鉄道線・あいの風とやま鉄道線には上記例外あり)

・西日本JRバス

また、一部車種(北陸新幹線のグランクラス、「サンライズ出雲・瀬戸」の寝台車)は乗車不可です。

乗車できる日時

2020年1月1日のみ。

午前0時から利用可能で、12月31日から乗車中に午前0時を過ぎて利用する場合は、午前0時を過ぎて最初に停車する駅から有効(逆に言えば、その駅までの乗車券などが別途必要)。

1月1日から乗車中に午前0時を過ぎて利用する場合は、その列車の終着駅まで有効。ただし、電車特定区間内では最終列車まで有効。

特に12月31日深夜〜1月1日未明は、終夜運転を利用して初詣へ出掛ける人も多いと思われるので、日付をまたぐ際の効力には注意が必要です。

このきっぷで元が取れる利用方法は?

では、大人普通車用16,000円を使う場合、どんな区間での利用だとお得になるのでしょうか。

片道

片道利用で元を取ろうとすると、結構ハードルが高くなります。例えば、大阪市内-博多(新幹線普通車指定席利用)だと15,800円でわずかに損です。

エクスプレス予約会員なら、e特急券+乗車券の購入で13,490円まで安くなります。また、J-WESTネット会員ならば、乗車日14日前までの期間限定で発売している「スーパー早特きっぷ」があり、座席数限定・列車変更不可といった制約があるものの10,480円という破格の値段で利用可能。いずれも乗車券が「福岡市内」発着になるので、JR九州の福岡市内区間にそのまま乗り継げるメリットもあります。

少なくても、これらのネット予約会員が大阪-福岡の片道移動だけで「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」を使うのはお得ではありません。

一方、北陸方面についても、乗車可能区間の目一杯東端である上越妙高駅まで行った場合でも、大阪市内からは12,090円(「サンダーバード」と新幹線のいずれも普通車指定席乗り継ぎ)に留まります。

山陽新幹線沿線と北陸地方、例えば広島市内-金沢ならば16,470円(新幹線と「サンダーバード」を新大阪で乗り換え)と16,000円を超えてきます。福岡市内-敦賀ならば17,970円(新幹線と「サンダーバード」を新大阪で乗り換え)、山陽新幹線をエクスプレス予約のe特急券利用にしても16,960円となるので、「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」で元が取れる計算です。

往復

日帰りの往復利用となると、有利な条件がかなり増えます。

大阪市内発で考えると、山陽新幹線方面は新倉敷以遠で往復が16,000円を超えてきます(エクスプレス予約利用の場合は三原以遠)。大阪市内-広島市内(新大阪-広島間新幹線普通車指定席)ならば往復21,660円。厳島神社まで行かなくても十分お釣りがきます。大阪市内-博多は「スーパー早特きっぷ」の往復利用よりも安くなります。短時間で長距離を移動できるメリットも考慮すれば、やはり山陽新幹線の利用がメインとなるでしょう。

北陸方面へは、大阪市内-金沢の往復では少々足りません。七尾線に入ったり、北陸新幹線へ乗り換えて足を伸ばしたりすると元が取れます。大阪市内-富山(大阪-金沢間「サンダーバード」普通車指定席、金沢-富山間新幹線普通車指定席)は往復19,780円。金沢での乗り換え時間にもよりますが、大阪-富山の所要時間は3時間少々なので、日帰り旅行でも手頃な範囲です。

逆に金沢発で考えると、往復「サンダーバード」を利用して、大阪から先、例えば神戸や和歌山まで足を伸ばせば元が取れる計算です。京都経由の金沢-奈良は往復15,980円でぎりぎり足りません。

一方で九州側、博多発着で山陽新幹線を利用しての往復は、新岩国以遠で16,000円を超えます(エクスプレス予約利用の場合は広島以遠)。ただし、福岡近郊から博多駅まで出るための交通手段は、博多南線を除いてすべて別料金になります。

 

以上、普通車指定席利用の場合で元が取れるケースをいろいろ考えてみました。

このきっぷのもう1つのメリットは「普通車+2,000円でグリーン車に乗れる」点で、初めからグリーン車を使うことを前提に「グリーン車用」を購入すれば、もっと短い利用距離でも有利になります。年の初めにちょっとした贅沢というのもよいかもしれません。

(681系のグリーン車。2+1人がけでゆったり。 2010/01/16撮影)

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